Nintendo Switch 2を買ったはいいけど、「microSDExpressが高すぎてもう一枚買えない……」という声、最近かなり増えています。
正直なところ、2025年のSwitch 2発売当初からすでに割高感はありました。それがさらに悪化しているのが2026年現在の状況です。
日本では、Switch 2発売時と比べてmicroSDExpressの価格がすでに30%以上値上がりしています。そしてこの流れ、しばらく止まりそうにありません。
この記事では、なぜここまで値上がりしているのか、その構造的な理由をわかりやすく説明しながら、「それでも賢くSwitch2を使いたい」という人に向けた、ストレージ管理の実践的な方法をまとめました。
SDカードを買い増せる財力がある人にも、とりあえず今ある環境でやりくりしたい人にも、役立てるはずです。一緒に考えていきましょう。
なぜ今、microSD Expressはここまで高いのか
Nintendo Switch 2発売と同時に始まった価格高騰
2025年4月にNintendo Switch 2の仕様が発表された直後から、microSD Expressの価格は動き始めました。
Switch2が「microSD Express以外のSDカードはゲームデータの保存に使えない」という仕様を採用したことで、一気に需要が集中した形です。
発売当初こそ任天堂ライセンス品(SamsungおよびSanDisk)の256GBモデルが6,980円という比較的抑えた価格で提供されていましたが、ライセンス非対応の大容量モデルは別の話です。
同時期、256GBのSanDisk製品は直販で2万3,980円というプライスタグがつき、並行輸入品でも1万円台後半が相場でした。
AI需要がNANDフラッシュを食い荒らしている
問題の本質はSwitch2という一台のゲーム機の話に収まりません。世界規模で起きているNANDフラッシュメモリの構造的な供給不足が直撃しています。
生成AI向けデータセンターの急拡大により、半導体メモリの需要が爆発的に増加しています。
大手メーカーがAIインフラ向けの高単価・大容量ストレージに生産枠を優先的に確保した結果、一般消費者向けのSDカードやSSDに回る分が激減してしまいました。
日本国内のフラッシュメモリ大手・キオクシアは「2026年分のNANDフラッシュの生産枠はすでに完売している」と明言しており、状況が改善されるのは早くて2027年以降になるとみられています。
さらにMicronが民生向けNAND事業から事実上撤退したことも、供給減に追い打ちをかけています。
残るSamsungやSKhynixも、利益率の低い民生向けSDカード用NANDを積極的に増やす理由はありません。つまり、これは一時的な品薄ではなく「構造的な縮小」が起きているわけです。
メーカーが相次いで値上げを実施
こうした背景を受け、各社が次々と値上げを断行しています。
| メーカー | 内容 | 実施時期 |
|---|---|---|
| ProGrade Digital | 一部モデルで最大123%の値上げ(2回実施) | 2026年1月・2月 |
| SanDisk(Western Digital) | SSD・USBメモリ・SDカード全般を最大78%値上げ | 2026年2月1日 |
| OWC | メモリーカード・ポータブルSSDを最大162.5%値上げ | 2026年1月8日 |
ProGradeDigitalはプレスリリースでAIインフラ構築に伴う半導体メモリの需要急増とフラッシュメモリ価格の大幅上昇、そして円安の影響を値上げ理由として明示しています。
日本では発売時点からすでに割高だったmicroSDExpressが、さらに30%以上値上がりしているという状況です。
特に512GB以上の大容量モデルは品薄・高騰が顕著で、東京・秋葉原などの複数ショップでは入荷しても即完売という状態が続いています。
Switch 2のストレージ問題、どれだけ深刻か
内蔵256GBは「あっという間に埋まる」
Switch2の内蔵ストレージは256GBですが、システム領域を除くと実際に使える容量は約230GBほどです。
一見多そうに見えますが、近年のSwitch2タイトルの容量を見ると話が変わります。
| タイトル | 容量(目安) |
|---|---|
| Mario Kart World | 約23GB |
| Cyberpunk 2077 | 約64GB |
| Hitman: World of Assassination | 約60GB(アップデート時は追加で50GB以上) |
| Final Fantasy VII Rebirth | 約100GB |
| Switch 1タイトル(平均) | 2〜8GB |
AAA級のサードパーティタイトルを数本ダウンロードすれば、内蔵256GBはあっという間に埋まります。
しかも、多くのサードパーティが「ゲームキーカード」という方式を採用しているため、物理カートリッジを買っても実際にはダウンロードが必要なケースが大半です。
つまり物理ソフトを買っても容量問題からは逃げられない場合があります。
Switch 2でなぜ旧規格のSDカードが使えないのか
初代Switchで使っていた普通のmicroSDカードを差してもゲームは遊べない。これを知らずにSwitch2を買ってしまった人も多いはずです。
理由はシンプルで、Switch 2のゲームは高速なストレージを前提に設計されているからです。
microSDExpressは従来のmicroSD(UHS-I)と比べて最大約9〜10倍の読み取り速度を誇り、PCIe/NVMeという技術を採用しています。
この高速性があって初めて、Switchの広大なオープンワールドやシームレスなマップ移動が成立します。
旧規格のSDカードをSwitch2に挿してもゲームの保存・起動には使えず、スクリーンショットや動画の保存にのみ利用可能です(これは任天堂公式サポートページでも明記されています)。
| 規格 | 最大読み取り速度(目安) | Switch 2でのゲーム保存 |
|---|---|---|
| microSD(UHS-I) | 約100MB/s | ❌ 不可 |
| microSD Express | 最大985MB/s | ✅ 可能 |
| 内蔵ストレージ(UFS 3.1) | 実効1,200〜2,000MB/s | ✅ 最速 |
「高すぎて買えない」人向けの賢いストレージ戦略
ここからが本題です。SDカードにそう何枚もお金をかけられない人向けに、実際に使えるストレージ管理術をまとめます。
戦略1:内蔵ストレージをフル活用する「2層運用」
Switch 2の内蔵ストレージはmicroSD Expressよりも高速です(内蔵UFS 3.1 > microSD Express > ゲームカード)。これを活かすべきです。
具体的には、今プレイ中のメインタイトル・ロード頻度が高いゲームは内蔵ストレージに入れ、バックログや今週は触らないゲームはmicroSDExpress側に置く、という使い分けです。
SDカードが不要になるわけではありませんが、1枚を最大限に活かせます。
実際にこの運用をしているユーザーからは「512GBのカードで100本以上インストールしたまま保てている」という声もあります。
ゲームを一気にインストールしすぎず、プレイするものを選んで入れる「小さな庭」管理が長期運用には向いています。
戦略2:複数カードで用途を分ける「カードローテーション」
容量に悩むヘビーユーザーの間で広まっている運用が、複数のmicroSD Expressを用途別に使い分ける方法です。
たとえば、こんな分け方が機能します。
- カードA(256GB):今シーズンのメインタイトル・常時インストール必須のゲーム
- カードB(256GB):Switch 1タイトルのバックログ・フリープレイ系・容量を食う無料ゲーム
「256GBを2枚」にする理由があります。
現在、任天堂ライセンスの256GBモデルは他の容量と比べても1GBあたりのコストパフォーマンスが良く、入手性も高いからです。
512GBや1TBモデルは価格高騰の影響をより強く受けやすく、在庫が安定しません。
注意点として、Switch2はSDカードを挿し替えると本体の再起動が必要です。
頻繁な抜き差しはSDスロットの物理的な摩耗にもつながるため、「週に1〜2回まとめて切り替える」くらいのペースがちょうどよいでしょう。
戦略3:「物理ソフト」との組み合わせで出費を抑える
ゲームキーカードが主流になりつつあるとはいえ、パッケージ版でゲームデータが全てカートリッジに収録されているタイトルを選べば、ストレージをほぼ消費しません。
特に任天堂ファーストパーティタイトルは引き続きカートリッジにデータが収録されているケースが多いです。
Switch2本体のストレージはサードパーティ系のダウンロード専用コンテンツ用に温存し、任天堂タイトルはカートリッジ管理という割り切り方が、コストを抑えながらライブラリを保つ現実解になります。
戦略4:任天堂ライセンス品はコスパが高い
現時点(2026年3月)では、Samsung・SanDiskの任天堂ライセンス品256GBモデルが1GBあたりのコストで見て最も割安なカードです。
大容量になるほど1GBあたりのコストが下がるのが通例ですが、現在の高騰状況では256GBのライセンス品がその傾向を上回るパフォーマンスを発揮しています。
microSD ExpressとmicroSDカードの見分け方(購入時の注意)
ここは本当に混乱しやすいポイントなので、まとめておきます。
microSDExpressは外見上は普通のmicroSDカードとほぼ同じです。違いは小さな「EX」ロゴの有無だけ。
Amazonなどで「microSDExpress」と検索しても、通常のSDXCカードが混在して表示されることがあります。
| よく混同されるもの | 実際の意味 | Switch 2対応? |
|---|---|---|
| microSD Express / EX | PCIe/NVMe採用の高速規格 | ✅ ゲーム保存可 |
| microSDXC(XC) | 容量の大きさを表す規格(速度とは別) | ❌ ゲーム保存不可 |
| SanDisk Extreme | SanDiskの製品ライン名(Expressとは別物) | ❌(Expressでないものは不可) |
| UHS-I / UHS-II / U3 | 旧来の速度規格 | ❌ ゲーム保存不可 |
購入前に製品画像で「EX」の文字を必ず確認してください。価格が異様に安い場合は偽物か、対応していないカードである可能性が高いです。

上述でご紹介したSDカードたち
microSD Express 512GB microSDXC switch2 対応 Lexar レキサー PLAY PRO EX UHS-I U3 A2 R:900MB/s W:600MB/s 海外リテール LMSXPS0512G-BNNNG ◆メ
ADATA microSD Premier Extreme microSDXC SD7.1 Express Card 256GB SD7.1 最大読込速度 800MB/秒 Switch 2 UD256GEX3L1-C
「Express必須のゲーム」と「旧SDカードでも問題ない用途」の違い
一点だけ整理しておきたいことがあります。旧来のmicroSDカードが「全く使えない」わけではありません。
旧規格SDカードでもできること(Switch 2で)
- スクリーンショット・動画の保存と閲覧
- 初代Switchで撮影した画像をSwitch 2へ取り込む
microSD Expressが必須な用途
- Switch 2のゲームソフト(ダウンロード版)の保存・起動
- 追加コンテンツ・更新データの保存
- Switch 1のゲームをSDカードに保存して遊ぶ(Switch 1では通常SDカードでOKだったが、Switch
2に持ち込む場合は別途対応が必要)
つまり「Switch 2でゲームを遊ぶ」という目的においては、microSD
Expressは事実上必須です。旧SDカードは使い道が極めて限定されます。
「1TBでも足りない」と嘆く前に知っておきたいこと
Switch2のストレージ問題を議論しているコミュニティでは「1TBでも足りない」という声が出ています。確かに、数百本の大型タイトルを常時インストールしたままにしたいなら、その通りかもしれません。
ただ実際には、1TBのmicroSDExpressを持ちつつもゲームの管理方法を工夫することで、かなりのライブラリを快適に運用できているユーザーも多くいます。「Cyberpunk、Assassin’sCreed、FF7 Rebirth、スターウォーズアウトローズなどをインストールしても1TBカードにまだ350GBほど余裕がある」という声もあります。
問題の多くは「全部いつでも起動できる状態にしておきたい」という心理的な部分に起因しています。今のプレイリストを3〜5本に絞り、終わったら削除して次をインストールする。この割り切りができれば、256GBでも半年以上快適に遊べます。
今後の価格見通しとしては、業界関係者の予測では2028年頃まで価格が高止まりする可能性が指摘されています。
良いニュースは、各社がmicroSDExpressの製品ラインを拡充しつつあること。
競争が生まれれば価格は緩やかに下がっていくはずです。SUNEAST・ADATA・Transcendといった国内向け展開を強化するメーカーの動きにも注目しておく価値があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 初代SwitchのmicroSDカードはSwitch 2で使えますか?
ゲームの保存・起動には使えません。スクリーンショットや動画の閲覧・取り込みのみ対応しています。ゲームデータを保存するにはmicroSDExpressカードが必要です(任天堂公式サポートページに明記)。
Q. 今、microSD Expressを買うべきか待つべきか?
短期での値下がりは期待しにくい状況です。内蔵256GBで当面やりくりできるなら、もう少し様子を見てもよいでしょう。ただし価格が上がり続けている局面で「待てば安くなる」という前提は成り立ちにくいため、必要性を感じたタイミングで買うのが無難です。
Q. 任天堂ライセンス品とサードパーティ品、何が違いますか?
任天堂ライセンス品はSwitch2での動作確認が行われており、256GBモデルであれば現時点でもっとも1GBあたりのコストが安い選択肢の一つです。256GBで足りる場合はライセンス品が安心で割安。256GBを超える容量が必要な場合はサードパーティ品(Lexar、ADATA、Transcendなど)を検討してください。
Q. microSD Expressを2枚使い分けることはできますか?
できます。ただし1スロットしかないため、切り替えには物理的な抜き差しと本体再起動が必要です。頻繁な抜き差しはスロットの摩耗につながる可能性があるため、週単位でまとめて切り替える運用が現実的です。
Q. microSD ExpressとmicroSDXCカード、見た目で見分けられますか?
外見はほぼ同じです。カード表面に「EX」と刻印されているかどうかが唯一の視覚的な判別方法です。Amazonなどでは検索結果に通常のSDXCカードが混在することがあるため、購入前に製品画像で必ず「EX」マークを確認してください。
Q. フリーゲームはmicroSD Expressに保存して大丈夫ですか?
問題ありません。Fortniteなどのフリートゥプレイタイトルも、ゲームデータである以上はmicroSDExpressへの保存が必要です。容量を多く消費しがちなGaaS(ゲームアズアサービス)系タイトルはSDカードに移し、内蔵ストレージをロード速度重視のタイトル用に空けておく、という管理法が有効です。
まとめ:高い時代でも、うまくやっていける
microSDExpressの値上がりは、一時的なセールの問題ではなくAI需要によるNAND供給の構造的な変化が原因です。しばらくは価格が高止まりするとみるのが現実的です。
とはいえ、やりくりの余地はあります。
内蔵256GBと1枚のmicroSDExpressを「速度差を意識した2層運用」で使い分け、プレイしないゲームはこまめに削除する。容量を多く使う無料ゲームやGaaSタイトルはSDカード側にまとめ、今週遊ぶメインタイトルは内蔵ストレージへ。このシンプルな管理を続けるだけで、512GBあれば大抵の人のゲームライフは回ります。
いつか1TBモデルが手の届く価格になったとき、ストレスのない体験ができるよう、今は賢くやりくりしていきましょう。
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