Colorful Palette ENCORE 3DCGライブUnity基盤——そんなキーワードがVTuber界隈やゲームアプリ業界に静かな波紋を広げています。
2026年4月15日、株式会社Colorful PaletteENCOREがプレスリリースを通じて発表したのは、自社が独自に開発してきたスマートフォン向け3DCGライブのUnity開発基盤を、外部のIPコンテンツ企業へ提供する新規事業の開始です。
「プロセカのライブを作ってた会社が、その技術を外に売り始めた」——そう言うとシンプルに聞こえますが、これが持つ意味はVTuberやスマホゲーム業界にとってかなりデカいと思っています。
制作から運営まで丸ごとお任せできる体制、独自エンジン、汎用基盤。この記事では、発表内容を整理しながら「何がすごいのか」「どんな企業に刺さるのか」を一緒に見ていきます。
Colorful Palette ENCOREとはどんな会社か

まず会社の背景から整理しておきましょう。
株式会社Colorful Palette ENCOREは、2024年6月に設立された比較的新しい会社です。
親会社・関連会社には株式会社Colorful Paletteと株式会社サイバーエージェントが名を連ねており、本社はAbema
Towers(東京都渋谷区)に構えています。
ビジョンは「情熱と技術で『人生最高の一日』をつくる」。
CGキャラクターを用いたライブイベント領域で「最高の体験」を追求するために設立された会社であり、単なるCG制作会社ではなく、ライブ体験そのものを設計・実装・運営できる組織として立ち上がっています。
主な実績
会社の実力を示す実績が、すでにいくつも積み上がっています。
| タイトル・イベント名 | 担当領域 | 開催時期 |
|---|---|---|
| プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 5th – Frontier – | ライブシーンの3DCG全般・当日進行 | 2026年1月 |
| プロジェクトセカイ セカイシンフォニー2025 | 企画運営・制作進行 | 2025年12月 |
| コネクトライブ わん!もあ!HAPPY TIME | ライブシーンを含む3DCG全般の制作 | 2025年11月 |
| コネクトライブ Dreamscape | ライブシーンを含む3DCG全般の制作 | 2025年9月 |
「セカライ」として知られるプロジェクトセカイの大規模ライブを複数手がけており、会場型・配信型の両方で実績を持つのが特徴です。
設立からわずか2年足らずでこの実績ラインナップは、ぶっちゃけ相当な密度だと感じます。
今回発表された新規事業の概要
今回の発表の核心は、Colorful Palette
ENCOREが内製で育ててきた3DCGライブの開発基盤を、外部のIP企業・アプリ企業に提供するという事業です。
この基盤の特徴を整理すると、以下のようになります。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 対象プラットフォーム | スマートフォン(iOS / Android) |
| 開発エンジン | Unity |
| 設計思想 | 特定のIPやアプリに依存しない「完全独立した汎用基盤」 |
| 最適化 | スマートフォン端末上のリアルタイムレンダリングに対応 |
| 導入形式 | あらゆる環境へシームレスに導入可能 |
| 独自技術 | DECO-Engine(Deep-Enhanced-Creative-Output-Engine) |
| 提供内容 | 企画・制作から興行当日の運営までワンストップ |
ポイントは「既存タイトルのシステム流用ではない」という点です。
プロセカ用に作ったシステムを転用するのではなく、どのIPにも対応できる汎用基盤として設計されているため、音楽系VTuberグループ、スマホRPG、アニメIPなど、3Dキャラクターを持つあらゆるコンテンツに導入できる設計になっています。
DECO-Engineとは
少し気になるのが独自技術「DECO-Engine」です。
Deep-Enhanced-Creative-Output-Engineの略称で、ライブ特化型の描画を実現するために開発されたエンジンです。
スマートフォンという限られたハードウェアリソースの中で、リッチで高品質な映像表現を実現するための最適化が施されており、これが「開発負荷を抑えながらもハイクオリティ」というセールスポイントの根幹を担っています。
VTuber・IP企業にとっての意味
「スマホアプリ内でライブをやりたい」と考えるVTuber事務所やゲームIP運営企業にとって、この発表がどういう意味を持つか整理してみます。
3DCGライブ制作の現実的なハードル
3DCGライブをアプリ内で実施しようとすると、通常は以下のような壁にぶつかります。
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| 技術的な開発コスト | リアルタイム3DCGをスマホで動かすための最適化は高度な専門知識が必要 |
| 企画・演出の専門性 | ゲームのキャラクターがライブでどう振る舞うべきかを定義できる人材が必要 |
| 当日の運営体制 | 技術・演出・進行が連携した興行運営には経験とノウハウが要る |
| 制作期間 | ゼロからの開発は長期にわたり、リリースタイミングのコントロールが難しい |
これらを全部自前で揃えるのは、大手スタジオでない限り現実的ではありません。
Colorful Palette ENCOREが提供するのは、この課題をまとめて解決するパートナーシップです。
どんな企業・IPに向いているか
プレスリリースでは、以下のニーズを持つ企業を想定していると明示されています。
| ニーズ | 想定される企業・案件の例 |
|---|---|
| 企画・制作から運営まで一括で任せたい | アプリ内ライブを初めて実施するゲーム運営会社 |
| 既存ライブのクオリティアップを検討中 | 自社ライブに技術的な限界を感じているIP企業 |
| リアルタイム配信ライブ・バーチャルイベントをやりたい | VTuber事務所・音楽系IPのスマホ展開 |
| 大規模ライブのR&D・基盤開発を依頼したい | 中長期的な技術投資を考えているデベロッパー |
VTuber業界との親和性は特に高いと見ています。
3Dモデルを持ち、既存ファンコミュニティもあり、「ライブやりたいけど技術・運営面のリソースが足りない」という事務所は少なくないはずです。
そこに「プロセカ規模のライブを作ってきたチームがワンストップで支援します」と言われたら、かなり響くんじゃないでしょうか。
ワンストップ体制が持つ意味
「ワンストップ」という言葉は今やあちこちで使われていますが、Colorful Palette ENCOREの場合は実質的な意味合いが少し違います。
通常のライブ制作では、3DCG制作会社・音響会社・配信インフラ会社・イベント運営会社などが別々に動きます。
それぞれが優秀でも、連携のズレがクオリティに影響することは珍しくありません。
一方、Colorful Palette ENCOREは「IPの世界観からキャラクターのふるまいを起点とした最適な環境構築」という考え方で動いており、技術と演出が同一チームで一貫して管理されます。
企画段階からキャラクター表現の細かい定義まで同じ組織が担うため、「技術的にはできるけど演出的におかしい」というミスマッチが起きにくい体制と言えます。
既存事業との関係性
今回の新規事業で重要なポイントのひとつが「既存のライブ制作事業からは完全に独立した事業である」という点です。
つまり、プロセカのライブを手がけているチームのリソースを食い合うわけではなく、外部IP向けの事業として独立して走らせる方針です。
これは受け入れ企業側からすると安心材料です。「プロセカ繁忙期はうちの案件が後回しになる」という事態にはなりにくい設計と読めます。
まとめ|スマホライブ制作の選択肢が広がった
Colorful Palette ENCOREの今回の発表を振り返ると、以下の点が特に注目に値します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 技術の外部開放 | プロセカで培ったUnity開発基盤を汎用化して外部IP向けに提供 |
| ワンストップ対応 | 企画・制作・運営を同一チームが担う一貫体制 |
| IP非依存の設計 | 特定タイトルへの依存なし、どのIPにも導入可能な汎用基盤 |
| VTuber・スマホIP向けに最適 | 3Dキャラクターを持つアプリ・IP企業のニーズに直結する内容 |
スマートフォン向けの3DCGライブというのは、技術的には成熟しつつある領域ですが、「誰でも作れる」状態にはまだ全然なっていません。
その壁を外注として乗り越えられる選択肢が増えたことは、特にリソースに限りのあるVTuber事務所や中堅ゲーム会社にとって朗報と言えるでしょう。
今後どんなIPがこの基盤を採用していくのか、引き続きウォッチしていきたいところです。
公式サイト・お問い合わせはColorful PaletteENCOREの公式サイトから確認できます。
よくある質問(FAQ)
Colorful Palette ENCOREとはどんな会社ですか?
2024年6月に設立された3DCGライブ制作専門の会社です。プロジェクトセカイのライブイベントをはじめ、会場型・配信型の3DCGライブを手がけてきた実績があります。サイバーエージェントグループの関連会社で、本社は東京都渋谷区のAbema Towersです。
今回の新規事業で何が提供されるのですか?
スマートフォン向け3DCGライブのUnity開発基盤が外部IPに提供されます。企画・制作から当日の興行運営まで、ワンストップでサポートを受けられる体制です。特定のタイトルに依存しない汎用基盤として設計されているため、3Dキャラクターを持つあらゆるIPに導入できます。
DECO-Engineとは何ですか?
Colorful Palette ENCOREが独自開発したライブ特化型の描画エンジンです。Deep-Enhanced-Creative-Output-Engineの略称で、スマートフォンのリアルタイムレンダリングに最適化されており、開発負荷を抑えながらリッチな映像表現を可能にします。
VTuber事務所でも活用できますか?
はい、VTuber・音楽系IPを持つ企業を含む、3Dキャラクターを使用するあらゆるスマートフォンアプリ向けのIPが対象です。アプリ内3DCGライブの新規制作や、既存ライブのクオリティアップなどさまざまなニーズに対応しています。
導入を検討する場合はどこに問い合わせればいいですか?
Colorful Palette ENCOREの公式サイト内お問い合わせページ(https://cp-encore.co.jp/contact/index.html)から連絡できます。


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